2023年8月 1日
琉球畳の話
琉球表とはもともと沖縄で作られていた三角藺(さんかくい)を使った畳表ですが、その後、薩南諸島(七島)にわたり七島藺(しちとうい)と呼ばれるようになりました。そして昭和30年代をピークに作付けが減り、現在では大分県国東半島で少しだけ栽培されています。当然、琉球表としておられる数も少ないです。栽培も表織りも手作業なので農家さんも大変少なくなり、完成品は1日に2畳分程度です。琉球畳とは元来、縁付き、縁なしに関係なく七島藺を使った畳のことを呼んでいましたが、現在では縁なし畳のことを指して琉球畳と思われています。昔は藺草を使った縁付きの畳は高級品なのでお城や武家屋敷使われ、丈夫な七島藺を使った縁なし畳のほうが一般的な畳でした。その時のイメージが残って縁なし畳イコール琉球畳 となったのだと思います。
因みに「七島藺」はイネ目カヤツリグサ科ですが、一般的な畳表「藺草」はイネ目イグサ科となります。
↓七島藺はこのような三角形をしています。藺草は丸井断面です。
これを二本に割いてから乾燥させ、畳表に織り上げます。
上段は通常の藺草(いぐさ)の畳表。
下段の平たい感じの畳表が琉球表(七島藺)です。
現在、国産琉球表は納期不明のためお受けすることは難しいです・・・。
中国産の琉球表もありますが、需要の減少で生産が減り、こちらも
入手が難しくなっています。
目積表や和紙表など代替品の普及も大きな要因ですね。
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